シンポジウム「GEOTRACES-Japanの現状と今後の展開 」

「GEOTRACES-Japanの現状と今後の展開 」

開催期間:2019年2月21日〜22日

開催場所:大気海洋研究所 講堂

 

国際GEOTRACES計画は、海洋における微量元素・同位体の生物地球化学的循環をグローバルな規模で解明していく国際共同プロジェクトです。2017年8月にはIntermediate Data Product 2017 (IDP2017)が発表され、順調な計画の進行状況が公開されました。しかし、太平洋にはまだ未調査の海域が多く残っており、日本が中心となって微量元素・同位体の生物地球化学的循環像を明らかにしていくことが期待されています。そこで、IDP2017後の日本における微量元素・同位体の生物地球化学研究の成果をとりまとめ、GEOTRACES-Japanの活動の現状を把握することを目指し、シンポジウムを開催しました。

2月21日には48名が参加し、12件の研究発表が行われました。また、22日には46名が参加し、17件の研究発表が行われました。研究発表の後には新しい研究計画「Biogeoscapes」が紹介されるとともに、GEOTRACESについての国際的な状況が議論されました。

2月21日の最後には弘前大学被ばく医療総合研究所教授山田正俊先生による特別講演「海洋におけるプルトニウム同位体の動態」が行われました(写真)。

2日間にわたり様々な新しい知見が発表され、活発な議論が交わされました(懇親会も含めて)。本シンポジウムを通して、参加した研究者の相互理解が深まったと思います。今後は共同研究を通じてさらに研究が発展していくと期待されます。