測定装置など

陸上における分析機器など

海水中の微量金属元素は極めて濃度が低く、濃度・同位体を測定するためには高精度の分析装置が必要となります。私たちの研究室では、誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)を駆使し、多元素同時測定を行っています。


ただしICP-MSは、元素そのものの濃度を測る分析機器ではなく、質量電荷比(m/z)を測定する装置です。したがって、測りたい元素に対して夾雑成分が干渉を起こす場合があり(同重体干渉)、そのような場合には高分解能磁場型ICP-MSを用います。


表面電離型質量分析計(TIMS)は、固体試料において同位体比を精密に分析することが出来る装置です。これまでに紹介したICP-MSと違い、7つの検出器が同時に同位体を捉えるために、高精度な同位体比分析を行うことが可能です。これによって、ネオジム(Nd)の同位体比を10000分の1の精度で分析しています。


γ線を測定する装置で、Pb-210やCs-137などの定量に用いられます。


水素・炭素・窒素・酸素などの軽元素の安定同位体比を精度よく分析することができます。ガスクロマトグラフを直結し、連続フロー式同位体比質量分析を行っています。